悲しいメロディーといえば、この曲を忘れちゃいけなかったんでした。
ヘンリー・マンシー二(Henry Mancini)作曲「ひまわりのテーマ(愛のテーマ)」(Loss Of Love ”Sun Flower”)
反戦をテーマに男女の悲劇を描いた1970年のイタリア映画「ひまわり」のテーマ曲です。
ひまわり
I Girasoli
私はこの「ひまわり」を、かつて東京・銀座にあった「銀座文化劇場」という名画座で観ました。今は「シネスイッチ銀座」というミニシアターに姿を変えていますが、ちょうどそのリニューアルが為される直前の頃だったと思います。
私はそれまでこの世でいちばん陽気でパッパラパーな花はひまわりだと思っていましたが、この映画を見てガラリとそのイメージが変わりました。
この映画で「ひまわり」は悲しみの象徴。戦争で命を落としていった無数の兵士たちの墓標なのです。
映画の本編では、冒頭からスクリーンいっぱいに広大なひまわり畑の映像が映し出され、バックにこの主題テーマが流れてきます。雲一つない青空の下にきらきらと輝くように揺れる無数のひまわりと、哀切に満ちたメロディーとのギャップが悲しくて、ストーリーを見る前から涙腺が緩みそうになりました。
私はとにかく最初から最後まで何から何までが悲しくて、ソフィア・ローレンの妙に抑制の効いた悲しみの演技を思い出すと、今まさにこの文章を書きながらでも鼻の奥がきゅるきゅるとなってくるぐらいなのですが、しかし当時、今はなき銀座文化劇場でともにこの映画を見た友人は言ったのです。
「もうね。ソフィア・ローレンのおっぱいがすごくてね。話にぜんぜん集中できなかった」
・・・・・・・( ;∀;)
そんなシーンあったっけ・・・?
あったな。最初の方に・・・
ごめんなさい。まぎれもなく名曲です。
作品データ
ひまわりのテーマ【Loss of love (I Girasoli ) Sunflower】
リリース:1970年
映画音楽:「ひまわり(I Girasoli / Sunflower)」(1970)イタリア
作曲:Henry Mancini