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ねむの木の子守歌

子守歌といえば、シューベルトブラームスなどのものが有名ですが、
やはり日本人としては「ねむの木の子守歌」を忘れたくありません。




上皇后美智子さまが詩をお作りになった歌です。
いつくしみにあふれています。

スタンダード・ナンバーなので、実にいろんな方に歌われていますが
かなり懐かしいところでは吉永小百合さまや




覚醒前のみちよ姐さんも
(ひょえー寝れるのか?・・・意外と寝れるな・・・)

 
名曲は海を越え、ヘイリー・ウェステンラも歌ってます。

 
どの歌唱もみなさんそれぞれに個性があって魅力的ですが、この「ねむの木の子守歌」に関しては、個人的にはクラシック畑の歌手の方々が歌ったものが好きです。鮫島有美子さん、森麻季さん、新進気鋭の小林沙羅さん等々、日本を代表する名うての声楽家の方々によるすばらしい歌唱がたくさんありますが、私の中に今でも忘れがたいものとして刻み込まれているのは、2009年に天皇・皇后両陛下 (現、上皇上皇后両陛下)のご成婚50年とご即位20年を記念して行われたコンサートで、佐藤しのぶさんが歌った「ねむの木の子守歌」です。

私はこのときのコンサートの模様を当時たまたまテレビで見ていたのですが、それこそねむの木の花のような淡いピンクのドレスを纏った佐藤しのぶさんは輝くばかりに美しく、そこにあるすべてのものを包み込んでしまうような慈愛に満ちたあたたかい歌声は、まるで天上から降りそそぐ神々しい光のようでした。それはもう単に歌が上手いとかどうとかいう次元は超えていて、あまりの素晴らしさに私はテレビの画面の前でしばし茫然としてしまったほどでした。

今月初め、そんな佐藤しのぶさんのあまりに突然な訃報がもたらされました。信じられませんでした。ついこの夏も我が家の近くのホールでコンサートがあったばかりなのに・・・。人の命のなんと儚いことか・・・。とても残念でなりません。

「命には限りがあるが、歌には限りがない」
佐藤さんの書かれたご本にあったことばです。

百年に一度の大器とまでいわれた稀代の声楽家と同じ時代、同じ国に居合わせ、その歌声を享受できた幸運に感謝して、佐藤しのぶさんが遺してくださった数々のすばらしい歌を、これからも大切に聴いていきたいと思います。


  作品データ  

ねむの木の子守歌
スタンダード 
※1965(昭和40)年、秋篠宮文仁殿下ご誕生に合わせ作曲され献上
リリース:1966(昭和41)年(吉永小百合梓みちよらが同時期リリース)
作詞:上皇后さま
作曲:山本正美