イヴニング・スキャンダル/倉田まり子


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イヴニング・スキャンダル
 倉田まり子
 release:1980

 

少し前になりますが、とあるテレビ番組を見ていてふと倉田まり子さんのことを思い出しました。子どもの頃、お姿はよくテレビで拝見しておりました。すらっとして大人っぽい美人さんのアイドル歌手でした。ただ、どんな歌を歌っていたかとなるとほとんど思い出せない・・・。かろうじて覚えているのはアニメの歌だった「真夏のランナー」という曲とあと、摩天楼がどうしたこうしたと歌う曲です。後者はのちに調べて「哀しみのポエジー」という曲だったとわかりました。お人自体は子供だった私でもよく覚えているぐらいですから、知名度は十分だったはずと思うのですが、それに比べて歌はあまり売れてなかったのかなあ・・・。たしかにトップアイドルではなかったかもしれませんが、かといってB級かといえば必ずしもそうとも言い切れないような、なんだか不思議な立ち位置にいた方だったように思います。そういえば人となりもなんとなくミステリアスだったような・・・。

というわけで、今回は倉田まり子さんの曲をご紹介しようと思うのですが、取り上げます曲は「真夏のランナー」でも「哀しみのポエジー」でもなく( ̄▽ ̄;)、「イヴニング・スキャンダル」という曲です。「今さらまり子の魅力再発見!」(敬称略)ということで、ひとつどうぞよろしくお願いいたします。

「イヴニング・スキャンダル」は1980年発売の倉田まり子さんの4枚目のシングル曲。冒頭から畳みかけてくるいかにもザ・昭和的な女性コーラスと、黒鍵だらけの音階で構成された胸がざわつくような不穏なメロディー展開が印象的な一曲です。一度聴いたら癖になるかもしれません(私はなりました)。作曲は都倉俊一氏。マイナー調のスリリングなメロディーがこの方の真骨頂です。のちに会社経営でもなかなかのスリリングぶりを見せて話題になっていたこともありましたが、今や文化庁長官といいますから驚きです。

歌詞は亜蘭知子さんの作で、少女から大人の女への脱皮を描く「今夜こそ脱プラトニックするわよ」的な内容ですが、こういう歌うたうには、倉田まり子さんの声質はいささかお上品すぎるというか、真面目過ぎるというか・・・( ̄▽ ̄)。ただ、歌自体はとてもお上手なので、この先、年齢や経験を積み重ねながら歌い続けていったら、どこかで大化けするかもしれんという期待や可能性は十分に秘められている気がします。ゆえに後年、本物のスキャンダルに巻き込まれ、それが原因でわずか数年間の活動で芸能界を去っていくことになってしまったのは、なんだかとても気の毒だったし、残念なことでした。でも現在は別な分野で成功され、たいへんご活躍のようです。人間万事塞翁が馬。よかったね(⌒ー⌒)

 

  作品データ  

イヴニング・スキャンダル
リリース:1980(昭和55)年
歌:倉田まり子
作詞:亜蘭知子
作曲:都倉俊一
編曲:大村雅朗