菲菲ねえさんがニューヨークの歌、唄ってました。
雨のNew York
欧陽菲菲
release:2008
「雨のNew York」だって。
「雨の御堂筋」の続きものか何かなんでしょうかと思ったら、当たらずといえども遠からずで、他にも「雨のメモリー」や「雨のエアポート」など、数々の「雨」をテーマにした曲を歌ってきた欧陽菲菲さんの「雨シリーズ」のファイナルを飾る曲だということです。リリースは2008年。欧陽菲菲さんにとってはおよそ10年ぶりとなる日本でのシングルリリースだったようで、当時のニュース記事なんかを読みますと、この曲にかける意気込みはかなりのものだったことがうかがえます。作詞は湯川れい子、作曲は大黒摩季、といずれも作家陣にはビックネームが名をそろえています。まさに満を持しての気合の一曲だったといえましょう。
こんなのも出てました
雨シリーズ BEST
欧陽菲菲
release:2008
曲は前半、ビリー・ジョエルの「ニューヨークの想い」を思わすようなブルージーな雰囲気で始まり、途中からアップテンポな曲調に変わる二部構成のような作り。歌謡曲の王道を行くような親しみやすいメロディーラインで聴きやすいです。
歌詞は、ニューヨークの街角を舞台に、それなりの年齢を重ねたと思しき女性が、ひょんなことから昔の恋人を思い出してセンチな気分に浸る、少々もの悲しい内容。「愛より自由」「ひとりぼっちが性に合ってる」と、人生をわがまま気ままにイケイケどんどんで突っ走ってきた女性の、ちょっぴり悲しい行く末をのぞいてしまったような気になる歌です。人はどうして歳をとるにつれ、さびしんぼうになってしまうのか・・・。
それでも「わがままに生きれば綺麗でいられる」「いつでも男がふりむく女でいたい」と、いくつになっても女のプライドを捨てずに生きる強い女主人公の姿を、まるで自分のことのようにカッコよく歌いあげる欧陽菲菲。もちろんこれがフィクションであることは百も承知ですが、歌詞の中の『ジーンズのサイズ 今も同じよ」というフレーズは、多分に菲菲ねえさんを意識して書かれたものだろうと思わずにはいられません・・・。
見よ!このスタイル
アルバム「Single Collection~ラヴ・イズ・オーヴァー~」(2013年発売)より