コーランの恋人/梓みちよ


コーランの恋人
 梓みちよ
 シングル「淋しい兎を追いかけないで」(1980)c/w曲
 収録アルバム
  ゴールデン☆ベスト 梓みちよ ニュー・シャンソン

 

冒頭、アスリートを彷彿させる鋼のごとき肢体を持つ男性が、風呂上がりにいきなりまっぱで腕立て伏せを始めるという笑撃の場面描写から始まる歌です。梓みちよ、アスリートとくれば、ひょっとしてあの人のことだろかと、なにかとスキャンダラシーな話題に事欠かなかったみちよ様生前の謎多き私生活におもわず思いを巡らせずにはいられませんが、こんなセンセーショナルな詞を書きますのはやっぱりねの阿木燿子さま。本能の赴くまま次から次へと自分好みのいい男を求めて渡り歩く、昭和の超猛禽系女子の奔放な恋愛観が描かれる曲ですが、冒頭以降も阿木さまの筆の勢いはとどまることを知りません。「コーランの教えは4人の妻 羊と女は同じ重さね」「私のルールは恋から恋へ 愛する男を飲み尽す」「ダイヤと男は同じ固さね」( ̄▽ ̄;)・・・と、もう制御不能レベルのはじけっぷりです。はじめて聴いたときには噴きました。

中近東的世界観を想起させる「コーラン」というワードは出てくるものの、ものの例え的に使われているだけなので、曲全体のエキゾチック度はかなり低めな印象です。異国情緒を期待して聴くと肩透かしを食らうかもしれませんが、筒美京平先生による飽きのこないキャッチ―なメロディーと、夜の都会を思わすようなアーバンテイストのアレンジはさすがの美技で、なんだかんだ言いましてもやはり隅に捨て置くわけにはいかない一曲です。

ところで「羊と女は同じ重さ」とか、コーランって一体全体どんなことが書かれてるんでしょう・・・?がぜん興味がわいてきました。今度読んでみましょうっと。


コーラン(上)
井筒俊彦(訳)/岩波文庫
いまどき文庫で読めるのね・・・

 

まさか梓みちよがきっかけで、コーランを読もうことになろうとは、お釈迦様でも気がつくめえ・・・って、イスラム教だからお釈迦様はおかしいか・・・( ̄▽ ̄)

今回はこのへんで失礼いたします。

  作品データ  

コーランの恋人
リリース:1980(昭和55)年
歌:梓みちよ
作詞:阿木燿子
作曲・編曲:筒美京平

ゴールデン☆ベスト 梓みちよ ニュー・シャンソン

ゴールデン☆ベスト 梓みちよ ニュー・シャンソン

  • アーティスト:梓みちよ
  • 発売日: 2005/03/24
  • メディア: CD