Pulse（パルス）／サンディー

Pulse
Sandii
収録アルバム：WATASHI
release:1996

サンディー(Sandii)のブラジル録音のアルバム、「WATASHI」（1996年）に収録されているサンバカンサオン風の美しい曲です。古いセレナーデを彷彿させるようなロマンティックな歌詞は、サンディーさん自身の手によるもので（英訳担当にMonday満ちるさんのクレジット表記あり）、本場リオのカーニバルの熱狂を実際に現地で体感した後に生まれた曲のようです。心地よい甘美な静けさは、祭りの興奮のあとにやってくる気だるい余韻をイメージさせてくれます。

Pulse 歌詞 - 歌ネット

作曲は、THE BOOM（当時）の宮沢和史氏が手がけていて、のちに自身のソロ・アルバム「SPIRITEK」（2004年）でこの曲をセルフカバーしています。ご本人による曲の解説によりますと、サンディーさんのオリジナル版が暖かい南米で生まれたロマンスをイメージしているのに対し、宮沢氏のカバー版は、製作段階で歌の舞台をブラジルからどこか寒い都会の街に移そうということになり、最終的に「ニューヨーク」をイメージした作りになったとのこと。聴けばなるほど確かに、サンディー版からは生ぬるい夏の夜の空気感が伝わってくるような気がしますが、こちらは一転して真冬のニューヨークの凍てつく澄んだ空気を思わせるクールな仕上がりです。使用している楽器の編成はオリジナルとほとんど変わらないというから不思議です。