4月25日橋
久保田早紀
収録アルバム: サウダーデ
release: 1980
すこぶる名盤!と思う・・・
久保田早紀さんの1980年の楽曲。
知らず知らずのうちに友人に恋人を奪われてしまっていた女性の悲哀を描く、とても悲しい歌です。
曲の舞台はポルトガル。「4月25日橋」というちょっと変わった名前の橋は、ポルトガルの首都リスボンに実際にある橋だそうで、歌の中では主人公の女性と恋人だった男性がかつて幸せだった頃に逢瀬を重ねていた場所として登場します。『去年の4月25日は この場所で寄りそう誰が見ても仲の良い恋人だった』と、女性は橋の手すりにもたれながら、自らの身に突如として降りかかった思いもよらない不幸を嘆くのです。
4月25日橋(久保田早紀)-歌詞
まるで恋愛劇でも見ているかのようなドラマチックな歌詞、物悲しくも美しいメロディー、クールさと柔らかさを併せ持ったような久保田早紀さんの魅惑的な歌声と、まったくもってもうどれひとつとっても文句の付けようがないくらいに良いのですが、やはりこの曲において特筆すべきは、本場ポルトガルのファドの演奏家たちによるバックのギター演奏でしょう。複雑に絡み合う鉄弦のアンサンブルから繰り出される、張り詰めた空気感と憂いを含んだ美しいハーモニーはそれはそれは素晴らしく、前奏から溜息が出るほどです。この曲を聴くと何かちくちくと胸に言い知れぬ感情がこみあげてくる感じがしますが、これが俗に言う「サウダージ(saudade)」というものなのかもしれません。
ところで「4月25日橋」っていったいどんな橋なんだろうと思い、調べてみたのですが・・・
Photo by Pedro Rama from FreeImages
あらっ?( ̄▽ ̄)
うそ!
でかっ!(ヨーロッパ一の吊り橋だそうですわ・・・)
photo by Michelle Maria from Pixabay
もっと勝手にこんな感じの橋をイメージしておりました・・・。たはは。
なんでもロマンティックに魔法をかけてしまう、作詞の山川啓介先生と久保田早紀さんに、ざぶとん10枚!・・・差し上げられるものなら差し上げたいっ。
今回はこのへんで失礼いたします。
Stay safe and hava a good O-bon holidays!
作品データ
4月25日橋
リリース:1980(昭和55)年
歌:久保田早紀
作詞:山川啓介・久保田早紀
作曲:久保田早紀
編曲:萩田光雄