北京で朝食を/佐藤 隆

今回取り上げますのは、シンガーソングライター佐藤隆さんの「北京で朝食を」です。


北京で朝食を
 佐藤隆
 Release 1980


同じ中国の都市でも、上海、蘇州といった街は歌にしやすい傾向にあるようですが、北京が舞台になっている歌というのはめずらしい気がします。

この「北京で朝食を」は、1980年リリースの佐藤隆さんのデビュー曲で、傷心旅行で北京を訪れる男性が主人公の歌になっています。街ゆく人の中に、大河を渡る風の中に、別れた恋人の影を探しながら一人あてどなく北京の街をさまよう、・・・孤独な男のちょっぴり悲しい旅物語が展開します。

歌詞には男性の視点から見た北京の日常風景が描かれる他、「万里の長城」「揚子江」といったワードが登場するなど、十分に異国情緒を味わえる内容になっていますが、サウンド的にはエキゾチック感は少なめで、そのせいかどちらかといえばおしゃれなシティポップといった印象の曲になっています。

佐藤隆さんは、高橋真梨子さんの大ヒット曲「桃色吐息」や、中森明菜さんの「AL-MAUJ」(原曲「デラシネ」)を作曲したことでも知られていますが、両曲の特徴にもみられるように、東西文化が入り混じったような独特なエキゾチックサウンドを紡ぎ出すのがたいへんお上手な方に思います。地図でいいますと、個人的には、スペインあたりから地中海沿いを東に向かってギリシャ・トルコ・・・そして西アジア・・・といったふうな音のイメージです。その佐藤さんの個性あふれるサウンドは「エキゾチック・ヨーロピアン」とも呼ばれているようです。

佐藤隆さんの珠玉のエキゾチックメロディの数々は、またこちらでも追々ご紹介させていただきたいと思っています。

 作品データ 

北京で朝食を
リリース:1980(昭和55)年
歌: 佐藤隆
作詞:松本隆
作曲:佐藤隆
編曲:鈴木茂

北京で朝食を

北京で朝食を

  • 佐藤 隆
  • J-Pop
  • ¥200
  • provided courtesy of iTunes