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時は過ぎてゆく/金子由香利

三度の飯よりおひるねが好き
「寝る前に聴きたい曲を探す会」と題しまして、いかにも副交感神経のはたらきを高めてくれそな曲の発掘に、日々せっせと、けど寝る間は惜しまずいそしむ企画でございます。
改めましてどうぞよろしくお願いいたします。

さて、第1弾は、シャンソン歌手金子由香利さんの「時は過ぎてゆく」です。


時は過ぎてゆく
 金子由香利
 Release 1980


真綿のふとんにそっと包まれるような
読書灯のやわらかな光の中で、絵本の読み聞かせをしてもらいながら眠りについていた幼い頃を思い出すような
ノスタルジックであたたかい
私にとっては、このうえないアルファ波大放出の極上のおやすみ前ソングであります。

私がこの曲を初めて知ったのは、子どもの頃に見た「時計 adieu l'hiver」(倉本聰監督・脚本) という映画がきっかけでした。ともにオリンピック選手だった両親のもとに生まれ、自らもフィギュアスケートの選手を目指す少女の、スケートに賭けた激動の5年間を描く、現実とドラマの間をゆくようなちょっと異色の作品でしたが、この映画の主題歌だったのがこの金子由香利さんの歌う「時は過ぎてゆく」でした。気がつけばすでに30年以上も前の映画ですが、この「時は過ぎてゆく」は、近年、携帯電話会社のCMソングにも使用されていたので、耳になじみのある方はきっと多いだろうと思います。

この曲は元歌がありまして、フランスのシンガーソングライター、ジョルジュ・ムスタキ(Georges Moustaki)の「Il est trop tard」(もう遅すぎる)という歌が原曲です。 詞の内容はほぼ忠実に訳されているようでして、いずれも、無情に過ぎてゆく時のはかなさを憂いながらも「それでも私は残り少ない時間をこれからも歌に恋に生きるのだ」と、切なさと前向きさが同居するような内容の曲になっています。


Il est trop tard
 Georges Moustaki
 
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さて金子由香利さんは今どうしていらっしゃるのでしょう・・・。
以前はよく全国各地でリサイタルをなさっていて、私も子供の頃に街でよく金子さんのライブ告知のポスターを見かけたものでした。今も歌っていらっしゃるのだろうか・・・ふと気になって調べてみたところ、残念ながらもうすでに第一線からは身を引かれているとのこと。そしてその後の消息もほとんど知られていないということでした。たしかに、この情報氾濫の時代にありながら、ネットを見ても、金子由香利さんにまつわる情報は驚くほど少なく・・・。うーんミステリアス。憧れる。

金子由香利さんのあたたかい歌声が胸にしみます。
名曲です。

 作品データ 

時は過ぎてゆく
リリース:1980(昭和55)年
歌:金子由香利
作詞:Georges Moustaki(日本語訳詞:古賀力 )
作曲:Georges Moustaki 

時は過ぎてゆく

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